No16 相互教授学習の中のGO利用

今日、読んだ論文は、こちら

・優れた読み手は,要約・自己質問・明確化・予測という少なくとも4 つの読解方略を文章理解に用いると考えられている。→理解を自己モニタリングする役割

・理解=文章の内容について新たな心的表象を構築すること/命題的テキストベースを,読み手が既に持っている内容に関する知識と統合し,新たな意味内容に再構成した心的モデル(状況モデル)

・GO作成過程において
文章中に含まれる情報の論理構造を理解しなくては図解できないため,自己質問が生成されることが期待できる。要約,質問生成を経て作られたGO は,論理性,論点,各情報間の結びつきなど様々な視点から文章と比較される。この過程で,文章理解の明確化が促進されるだろう。さらに,作成中のGO に情報が不足していると感じれば,その情報が文章に書かれているはずだと予測行動を促すだろう。

今、やっている枠のみを与えて、思考を促すこと、最初から図を考えさせるのではなく、枠を与えることで、理解や推測に集中できる点など、今の授業スタイルと被ることも多かった。


⑮チャンクの切り方

本日、久しぶりに読み返した論文はこちら

中学生用の速読ソフトを作っている時に、最初は子供たちにはチャンクで英文を表示する訳ですが
どこで切るのか明確な定義が欲しいと思って探しているときに、ヒントをいただいた論文です。

また、その後に読んだ論文で、文法としての切り方と発音上での切り方、それらをミックスする切り方の3パターンあって良いと読んだので、今はミックス型で長い文章切っています。

でも、こんな風に丁寧に、かつ簡潔に一枚の表にチャンクをまとめてあるものは、とても助かります。

先生方も、チャンクで迷われた時には参考にされてくださいませ!


⑬⑭ advance organierとは 


今回、ご紹介する論文はこちら
台湾の方です。

読解の前に、静止画または動画のVisualでスキーマを刺激した上に、advance organizer(単にDescription、またはQA)でも入れると、どのような効果があるかを4つの分散分析でデータ化したものでした。

論文に本当にありがたいのは、実際の質問用紙も実物そのもので掲載されているもの。
この実験は、screen上のcomputer-based textなのですが、実際のキャプチャー画面が掲載されているので、とても親切だと思いました。自分も紀要つくる時は、気を付けたい点ですね。


The process of transforming incoming information/knowledge elements into schemata requires considerable cognitive mental effort.

Insufficient background knowledge hinders top-down processing of the new information, and limited language competence of second/foreign language learners makes the decoding process even more difficult.

Dual-coding theory (Paivio 1971, 1978, 1990, 1991)

they are retained in working memory and retrieved later from long-term memory is higher than when the presentation contains verbal information alone (Kobayashi, 1986).


Dual-coding理論により、プレゼンでTED型のvisual提示が増えたのかな。


For a successful integration process to occur, both verbal and its corresponding visual information must be held in the working memory simultaneously.


Advanced Organizerについて。

An advance organizer is defined as an instructional unit that is introduced in advance of direct instructions.

n advance organizer is designed to give learners a general overview of the new material before the actual confrontation, and it creates a cognitive connection between established knowledge and new material in terms of the relevant concepts, therefore enhancing the "familiarity and learn-ability of new material…"(Ausubel, 1963, p. 82).


GOの論文ばっかり読んでいた関係でoragnizerと言えば、図式のイメージが強かったのですが、質問や前ふりも含まれるのですね。
中学校でも、必ず読解に入る前に関連するpictureを提示し、inteructionを通してスキーマを刺激させるのが主流ですよね。親近感やテーマを身近に感じさせる大切な2分間活動だと思っています。

Using fifth graders as subjects, Hanley, Herron, and Cole (1995) compared two visual advance organizers and pictures, plus the teacher’s narrative, in the comprehension and retention of a written French passage. The result suggested that the video advance organizer was superior in enhancing the comprehension of the foreign text.

結局、見て、聞いてっていうところで五感をより刺激したほうが子供たちもretentionは上がるということでしょうか。

Despite the overwhelming excitement for animated visualization, research studies have not been able to conclude that it is any more effective than static visualization.

animation be used only when its attributes are congruent to the learning task. He also cautioned that complex animation may be confusing for novice learners without prior knowledge in the content area

これは、本当に勝手な私見ですが、動画になった時点で生徒はpassiveになっちゃうんじゃないかな・・・・と思いました。
静止画は、読書の挿絵と同じで自然にtextと関連付けさせようという習慣が働いて能動性が増すのでは。

visuals and specifically, videotexts such as TV commercials, movies, and dramas can enhance language acquisition by providing students various discourse contexts and reducing the anxiety typically experienced in second/foreign language learning.

実際に洋画も英語字幕を入れないより、むしろ表示させたほうがListening力がついたという実験と同じ理論かと。

students receiving static diagrams with text scored significantly higher than those receiving animation with narration

static illustration effectively reduce extraneous cognitive load possibly induced by animation and narration, and on the other hand promotes germane processing

(1)Animation embedded with a question advance organizer (A+Q) is more effective than static visuals alone (SV).

つまり最強は、読む前に質問つけた方がいいよってことで・・・・

ということは、今の日本の英語教育での長文の導入方法はとっても理にかなってる、という訳ですね。

(2) Animated visuals were found to be equally effective as static visuals.

animation alone did not have an effect in assisting with the understanding of the material as expected.

今回の論文からは、残念ながら「新しくこの手法やってみよう」という気づきは得られなかったのですが、今の日本の学校現場のオーソドックスな導入方法は、ちゃんと理に適ってると再認識できました!

論文⑪ GOは生徒に作らせるべきか

本日、ご紹介するレポートはこちら

本当に筑波の学生さんって優秀だなぁ・・・と思うし、筑波教育学部卒の英語の先生から習える中学生は幸せ者だと思います。

この方の結論としては転移テストでGOは、author-providedのほうがlearner-generatedより時間も短くてすむし、スコアが高かったとのこと。

これ読んだ時に、結局ワークシート全部私でつくって提示しようかと思ったんだけど、結局、なんのためにこの手法を学ばせているかというと、この子らが大人になってもっと複雑な長文読むときに、特にacemicな歴史ものや理科系のものは自分でチャート化できる力が必要になるから。
この力がないと、意味は分かるけど、結局、作者のmain ideaを深められない読み方になってしまう。

今、もっぱら中学校の英語教育界は音読とシャドーイングとサイトトランスレーションブームなのだけど、チャートを頭でつくっていく読み方を身につけさせないと、表面をなぞる読解になってしまうと危惧しています。

もちろんすべての子供たちにstructureの可視化が有効だとは思わないのですが、今の中学生世代がこの手法で読解を鍛えられて、そして高校で更に深いテーマの文章を読んで、世界を知って、もっともっと世界に興味を持って、その上で世界に飛び立ってほしいと願って、毎日授業づくりに励んでいます。

論文⑫ ワーキングメモリと読解

本日、ご紹介するのは新潟大学の先生のこちらの論文です。

談話構造に関する明示的な指導としてGOを使われています。

Discourse-Structure Graphic Organizers=DSGO

回が進むにつれ、生徒が記入する部分を増やし、最終的には生徒自身に適切なDSGOを選択、それを参考にしながら自分で要約、という練習の流れは、うちの子たちにも十分活用できると思う。論文では、日本語で要約とあるが、私は英語でさせたい。

この論文にも、学生の率直な感想がそのまま載っていて
「音読する時間よりも内容をまとめる作業にもっと時間をかけたかった」とか「全訳がないので、分からないままになってしまった」「英文構造そのものももっと説明してほしい」は、中学生でも当てはまる意見かな・・・。

あと、感想読ませていただくと、大学生でも幅広いジャンルで英文を読みたいと思っているし、「一人で黙々と取り組む時間」が良かった点として挙げられていて、中学校での反省につながる。

今の中学校は、アクティブラーニング信仰で、みんなでみんなで、楽しく楽しく・・・が主流だと思うのですが、英語には、この「一人で黙々」孤独な時間は絶対に必要だと思っている。

でも、研究授業でこの時間を入れると、途端に「昔流」と批判を受けるので20代の若手先生たちが、ついつい50分のほとんどをグループワークで常に生徒が立ち回る活動させてしまうのだと思う。

私は、あえて「しーん」とした教室で黙々と英文に向かう時間を意識して作るようにしている。
ギャーギャーしている英語の授業が中学の主流となっているかもしれないけど、こういう傾向が強すぎると実はとても高校の先生方に迷惑をかけているのでは・・・と思っている。

寺小屋式で、黙々と一人で孤独に読解する

今年は敢えて挑戦している