【Book Review】今更ながらのビリギャル


数年前の出版当時、我クラスの子たちもこぞって読んでいたビリギャルです。
後々のBook Reviewと関わってくるので、今更ながらのご紹介です。

かわいいですよね。ひたむきですよね。いったん、スイッチが入った生徒のゆるぎない強さを感じます。


でも・・・私は何だか、違うと感じています。
子供たちの1分間ブックレビューでも、多くの子たちが「こんな先生に出会えたら私も変われる!!」とプレゼンしていました。
この本の根底にながれる学校批判。学校の先生は塾の先生みたいにやってくれない。塾の先生はやっぱりすごいという・・・。

塾で頑張っているのだからと、母親が学校に行き、学校の先生たちに自分の娘は授業中、睡眠させろ、というシーン。
怖いなぁ・・・と感じます。

私は、この坪田先生も素晴らしい先生だと思いますし、この子の努力もすごいと思います。
でも「学校は何もしてくれなかった」「坪田先生は、夜中まで一対一で徹底的につきあってくれた」という対比。

学校名まで出されて、非難しているこの本に、品格や人としての優しさを感じることは残念だからできませんでした。

実際に一斉授業で一番下の子に合わせることは大変困難です。
夜は夜で、調査書等の出願準備に追われます。
生徒は知らないところで、担任が様々な書類を作っていて、だからこそ出願できるという事実を忘れてはいけないと思います。
(そして、一対一で付き合いたいと思っている先生はたくさんいるということも。)

調査書一枚仕上げるのに、どれだけの苦労をするか。
これは、現場の先生にしか分からないことです。

私も予備校講師をしていたころは、坪田先生と同じように思っていました。学校の先生アカンわ~、全然子供らのこと考えておらんって。でも、調査書等の書類で一つでもミスがあったら、本当にその子が落ちてしまう可能性がある。
だから、みんなで徹底的に見直す。夜中までかかっても。
予備校の先生もプロだけど、学校の先生も、やっぱりプロなんです。

 自分のレベルに指導を合わせてくれなかったと非難する前に、自分の知らない、及ばないところで、自分の進路のために動いてくれている人がいるという想像力のある子、そういうことに思いをはせることのできる子に、うちのクラスの子らは育ってほしいと私は思います。