【Book Review】内田樹先生 「先生はえらい」


けったいなタイトルやな~と思って手に取った本です。

「子弟関係というのは、基本的に美しい誤解に基づくもの」の例として、夏目漱石の「こころ」が紹介されています。

「私たちが敬意を抱くのは謎の先生」
「人間の個性というのは、誤解者としての独創性」

先生というのは、知識の所有者でそれをクライアントに伝授する職業人ではない。

自動車教習所は定量的な技術を教え、F1ドライバーは「技術は定量的なものではない」と教えることができる。
いや、生徒は学び取る、感じ取ることができる。

学年トップの子たちの共通点は、実はここにあると思います。
例えば、同じように教えて、ぼぉ・・・っと心ここにあらずで聞いている子がいたとしたら、
学年トップ群の子たちは、そこに多大な創造力を重ね、勝手に誤解し、解釈し、「この先生はすごい!!」と興奮状態になっていて、廊下からどのレッスン時をのぞいても、キラキラしながら聞いている。

前回、ビリギャルの危険性を書いたのは、この理由で、自分で解釈しようともがかずとも、全て自分のレベルに落として解釈のおぜん立てをしてあげることは、知識の伝授では有効であっても、それが果たして「学び」なのかということです。

今の教育はあまりにサービス業を意識しすぎて、何もかも子供たちに合わせすぎてしまっているのではないか。

これから必要な人材とは、この本の中野能楽「張良」に出てきた弟子のような、壮大な勘違いができる人ではないかと思いました。

【Book Review】今更ながらのビリギャル


数年前の出版当時、我クラスの子たちもこぞって読んでいたビリギャルです。
後々のBook Reviewと関わってくるので、今更ながらのご紹介です。

かわいいですよね。ひたむきですよね。いったん、スイッチが入った生徒のゆるぎない強さを感じます。


でも・・・私は何だか、違うと感じています。
子供たちの1分間ブックレビューでも、多くの子たちが「こんな先生に出会えたら私も変われる!!」とプレゼンしていました。
この本の根底にながれる学校批判。学校の先生は塾の先生みたいにやってくれない。塾の先生はやっぱりすごいという・・・。

塾で頑張っているのだからと、母親が学校に行き、学校の先生たちに自分の娘は授業中、睡眠させろ、というシーン。
怖いなぁ・・・と感じます。

私は、この坪田先生も素晴らしい先生だと思いますし、この子の努力もすごいと思います。
でも「学校は何もしてくれなかった」「坪田先生は、夜中まで一対一で徹底的につきあってくれた」という対比。

学校名まで出されて、非難しているこの本に、品格や人としての優しさを感じることは残念だからできませんでした。

実際に一斉授業で一番下の子に合わせることは大変困難です。
夜は夜で、調査書等の出願準備に追われます。
生徒は知らないところで、担任が様々な書類を作っていて、だからこそ出願できるという事実を忘れてはいけないと思います。
(そして、一対一で付き合いたいと思っている先生はたくさんいるということも。)

調査書一枚仕上げるのに、どれだけの苦労をするか。
これは、現場の先生にしか分からないことです。

私も予備校講師をしていたころは、坪田先生と同じように思っていました。学校の先生アカンわ~、全然子供らのこと考えておらんって。でも、調査書等の書類で一つでもミスがあったら、本当にその子が落ちてしまう可能性がある。
だから、みんなで徹底的に見直す。夜中までかかっても。
予備校の先生もプロだけど、学校の先生も、やっぱりプロなんです。

 自分のレベルに指導を合わせてくれなかったと非難する前に、自分の知らない、及ばないところで、自分の進路のために動いてくれている人がいるという想像力のある子、そういうことに思いをはせることのできる子に、うちのクラスの子らは育ってほしいと私は思います。

都道府県別 中3の英語力



速報出ましたね。
中3の英検三級取得率。また、同等とみなす力もっている率。

1 千 葉 52.1

2 秋 田 48.6

3 東 京 47.9


フォッ!!


これって・・中3生での三級取得率ですよね・・・。

うちの子たち、2年だけど、千葉と同等かも・・・・!!?? 準2級合格者も出てるし。


と考えると、本当にあの子たち、よく頑張っているんだなぁ・・・。多分、3年になると三級で7割~8割はいけると思う。


そういえば、以前の記事で書いて、先生たちにも個人的に心配のメールをもらった3級英検2次の件ですが、受験者全員合格していました。面接官のおじさま、反応してくれなくても、ちゃんと子供たちのこと、みてくれていたのですね!!感謝!!



で、この調査。


英検3級以上を取得、または英検3級以上相当の生徒の割合


英検3級以上相当の生徒の割合


この調査に関しての疑問点は2つ。



その1


英検はあくまで有料の業者テストであること。実際に2800円という受験料を親が出してくれず、個別に相談に来る子も多い。

出してくれても、お母さんたちが本当にお金をかき集めて封筒を持ってくられる場合もある。

文科省は、決してすべての子たちが受験可能な状態にあると思ってはいけない。

実際に私のクラスには、家の電気が止められている子もいる。有料の評価方法を基準とするなら、全国学力調査に英語も加えて無料の、全ての子供たちが平等に受験できる評価方法にすればよい。


その2

「相当の力」を判断する基準が一切示されていない。これでは、英語科担当の自己申告であって、県によってばらつきが出て当たり前ではないかと思う。自分の指導方法に厳しい先生ほど、ランクは下になるだろう。



個人的には、このようなランク付けは大歓迎です。

もっと現場の教師はスコアー向上に対してプレッシャーを受け、貪欲であって良いと思っている。

(特にAll Englishが始まり、学びのないお遊び英語の風潮が強くなっているのでは・・・という危惧もあるし。)


ただし、それはあくまで、明確化された公平な基準の元、実施された場合に限る。


家庭の経済的な状況が影響するような調査など、最初からすべきではない。


国家公務員にとっては何てことのない金額の受験料を、お母さんたちがどういう思いで準備をしているか、そこを想像できない教育現場であってはいけないと肝に銘じる。


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